混沌として不鮮明な情勢が、昨今の日本のみならず世界にも影を落としています。しかし、どのような時代でも、私たち人類は力強く生き抜いてきました。
このように底力を発揮できる人々は、確固たる基礎知識に支えられた教養、倫理感、そして心身共に頑強な基礎体力を兼ね備えています。このような人々を多く輩出してきた興譲館は、その創設以来160年以上の永きに亘り、朱熹による白鹿洞書院掲示をその教育の理念として、時代の移り変わりを敏感に察知しながらも、その軸をぶれさせること無く、地域とご家庭のご協力のもと、教員は指導を常に工夫し対話を繰り返しながら、生徒一人ひとりの個性を大切に、生徒の将来を見据えて、その自己実現のサポートをしてきております。地域と学校一体で整備された環境の下に高校生活を過ごしながら、勉強、スポーツのみならず、日々の学校生活で育まれた仲間達との友情もまた、興譲館で学んだ者たちの一生の宝となっています。
正しい倫理観を養い持つということは、同時に無益な偏見や争いを自ずと退けていきます。なぜならば、人としての「あるべき姿」と「本質を見抜く力」を身につけることになり、自然と正しい行動が取れるようになるからです。これが興譲館の「徳育」の効果です。そこにもう少しだけ努力を要するとすれば、それは「思い切って行動すること」と、「変わる勇気を持つこと」でしょう。これはまた国際相互理解にも役立ち、世界を相手に堂々と渡り合えるようになることに繋がっていきます。
このような経験をして、その後も自分に磨きをかけて、花開き世界に羽ばたいている先輩たちが沢山いる「興譲館family」の一員に加わり、輝いた未来を手に入れて頂きたいと願っております。